皆さん、自宅の寝室にベッドや寝具などを購入する場合、どんなお店で購入されていますか?

従来だと、お近くの家具店やホームセンターに直接行って、現物を見てから購入する、あるいは、通信販売やカタログ販売TVショッピング、最近では、インターネット上のモールやお店等を見て、信頼できるお店から購入するする・・・等ですよね。

では、普段、ホテルや旅館等の宿泊施設は、ベッドや寝具をどこから購入しているのでしょうか・・・。

クリックできる目次
はじめに
ベッドや寝具が必要であるという点では、ホテルや旅館等の宿泊施設も一般の家庭と同じですが、少々状況が異なりますよね。

本日は、家庭向けのベッドや寝具と、法人向けのベッドや寝具を作っているそれぞれの製造工場の違いや特性について、少しみてみたいと思います。
家具店やホームセンターなどの小売店向けインテリア商品の工場と、ホテルや旅館等の宿泊施設向けのインテリア商品の工場では、いくつかの違いがあります。

これらの違いは、製品の性質、顧客のニーズ、および業界の特性によって生じます。
それでは、いくつかの側面からみてみたいと思います。
製品の性質と品質
家具店やホームセンター等の小売店向け
・幅広い顧客層に対応するため、多様なデザインと価格帯の製品が提供されます。

・デザイン性や流行の変化への対応力が重視されます。
・一般家庭での使用を想定しているため、ホテル向けほどの耐久性は求められない場合があります。
ホテル旅館等の宿泊施設向け
・耐久性、機能性、および安全性が非常に重視されます。

・不特定多数の利用者(宿泊客)が毎日使用するため、高品質な素材と堅牢な構造が求められます。
・防火性、防汚性、およびメンテナンスの容易さも重要な要素です。

・ホテル旅館のブランドイメージに合わせた、統一感のあるデザインが求められ、施設を担当する設計事務所やゼネコン、インテリアデザイン事務所等と連携して施工・納入する必要があります。
顧客のニーズと注文
家具店やホームセンター等の小売店向け
・大量生産によるコスト削減が重視されます。その為、近隣諸国での海外製造品も多く見られます。

・在庫管理や物流システムが重要な役割を果たします。
・顧客の多様なニーズに対応するため、幅広い製品ラインナップが必要です。流行にも大きく左右されがちです。
ホテル旅館等の宿泊施設向け
・大小のプロジェクトや物件単位での注文が中心で、物件ごとにカスタマイズされた製品が求められます。部屋ごとにサイズが異なったり、客室カテゴリーやグレード等によって仕様が異なることもあります。

・施設のオーナーから依頼を受けた設計士やインテリアデザイナーとの連携や打ち合わせが必須になります。
・施設のオープン日が決まっている為、躯体工事の進捗具合によっては、最終的なインテリア分野の納期に対する皺寄せ・要求も大変厳しくなる傾向にあります。

業界の特性
家具店やホームセンター等の小売店向け
・価格競争が激しく、効率的な生産と販売が求められます。

・色・デザイン等、ファッション業界同様、業界の傾向の変化に迅速に対応する必要があります。
・顧客の購買行動やトレンド分析が重要な役割を果たします。
ホテルや旅館等の宿泊施設向け
・商品そのもののブランドよりも、各施設のブランドイメージや顧客満足度が非常に重要です。たとえ○○ブランドの商品でも、各施設に納入した時点で、○○ホテル・○○旅館の商品となりますので、各施設へのOEM生産というイメージで対応します。

・安全性や快適性に関する規制が厳しい場合があります。
・リニューアルや商品入れ替え等、各施設との長期的な取引関係が重視されます。
決定的な違い
家具店やホームセンター向けのインテリア商品と比較して、ホテルや旅館等の宿泊施設向けのインテリア商品で、最も決定的な違いは、購入者と使用者が異なるという点です。
家具店やホームセンター向けのインテリア商品では、基本的に、購入者が自宅で使用することを前提としています。

一方、ホテルや旅館等の宿泊施設向けのインテリア商品は、購入者は各施設ですが、使用するのは、そこに泊まりに来る宿泊客です。
あくまで施設のインテリア商品は、宿泊客にそこで宿泊期間中に快適に睡眠を取ってもらい、くつろいでもらうための舞台装置なのです。

家具店やホームセンター向けのインテリア商品が、購入者の「目的」であるとすれば、ホテルや旅館等の宿泊施設向けのインテリア商品は、購入者が施設運営するための「手段」なのです。
まとめ
以上のようなことから、ホテルや旅館等の宿泊施設向けインテリア商品を製造する工場は、より高品質で耐久性のある製品を、顧客(施設オーナー・設計士や各使用者)のニーズに合わせてカスタマイズする能力が求められます。

一方、家具店やホームセンター等の小売店向けインテリア商品の工場は、多様な製品を効率的に生産し、幅広い顧客層に対応する能力が重要になるのです。
そのため、モノ作りをしている工場側も、家具店やホームセンター向けに商品を届ける工場と、ホテルや旅館等の宿泊施設向けに商品を届ける工場とでは、基線的に、その体制や業態が異なっているのです。

ホテルや旅館等の宿泊施設は、普段、家具店やホームセンターの小売店からではなく、後者の、ホテルや旅館等の宿泊施設向けの体制で専門で商品を作ったり届けたりしている専門の会社から商品を購入しています。
(当サイト「一流ホテルのベッド」では、ホテルや旅館向けに商品をお納めしているだけでなく、一般のご家庭向けにも一台一枚からお届けしています)
最後までご覧いただき有難うございました。
━━━━━━━━━━━━━━━
◇ご参照 ホテル商品のご紹介
ホテル ベッド ホテルシーツ 羽毛布団(ホテルベッドカバー) ホテル枕
和室ベッド デュベスタイル 旅館マットレス サータ
大きいサイズのマットレス ベッドスロー ホテル バスローブ
━━━━━━━━━━━━━━━━