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古代エジプトのマットレス~ツタンカーメンやクレオパトラ時代のベッドとは?

投稿日:2022年4月15日 更新日:

皆さん、こんにちわ。本日は、古代エジプトのベッドについて、少し見てみたいと思います。

古代エジプトとは?

古代エジプト文明のベッド。ツタンカーメンやクレオパトラ時代のマットレスや、枕とは?
古代エジプトのピラミッド

古代エジプトとは、具体的にどの時期を指すかについては様々な説が存在しますが、一般的に、紀元前3,000年頃に始まった第1王朝から、紀元前30年にプトレマイオス朝が共和政ローマによって滅ぼされるまでの時代を指します。

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エジプト文明とは

エジプト文明は、ナイル川下流域に発達しました。ナイル川の定期的な洪水により地味が肥え、豊かな農耕文化が栄えました。紀元前3000年頃に成立した統一国家のもとで、ピラミッドや神殿が建設され、象形文字が使われ、測量術・暦法などの科学技術が発達しました。

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エジプト文明とは

では、果たして、そんな古い時代にベッドはあったのでしょうか・・・。

古代エジプトのベッドの特徴

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古代エジプトのベッド

現在わかっている限り、最も古いエジプトのベッドは椰子の筋でできていました。小枝の様な椰子の葉の主脈を編んで作られていました。現代の我々の目線で見ると、ベッドというよりも、簡単な作りのカウチの様なものでした。インドで言うチャーボイにも似ています。

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チャーボイ

同じ休息といっても、現代の私達にとっては、昼と夜は意味が異なりますが、古代エジプトでは、昼間使うカウチと夜の就寝用に使うベッドに区別はなかった様です。

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古代エジプトのカウチベッド

ベッドの足元にはフットボードが付いていますが、頭の方のヘッドボードはありません。ベッドの各部は、亜麻紐や革紐で結び付けられ、紐はベッドの脚に開けられた穴に通してありました。弾力性に富み、上に寝る人がどんなに太っていても、どれほど激しく動こうとも、その不規則な負担に耐えることが出来た様です。

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古代エジプトのベッド

古代エジプトの枕

枕は、硬く、頭を支えるだけのヘッドレストでした。たいていは、木、稀に象牙や大理石で出来ていて、ふんだんに装飾が施されていました。

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古代エジプトの枕

現代の私達にとって、「ヘッドレスト」というと、車の座席の上に付いている頭部後傾防止装置のことを思い浮かべますが、

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古代エジプトのマクラ

ちなみに、この「ヘッドレスト」の「レスト」は、休息の「rest」ではなく、「restraint(レストレイント)」(拘束や抑制といった意味)で、車でいうと、追突事故の際に、頭が後ろに倒れこんでしまうのを防ぐための装置のことです。

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古代エジプトのまくら

現代からすれば、随分と使い心地の悪そうな枕ですが、エジプトの墓の中に一緒に埋葬される人気備品でもあった様です。

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古代エジプトの枕

ちなみに、日本でも、よく時代劇などに登場する枕は「箱枕」といって、髷がくずれないように首筋にあてて使用した枕で、随分と高さがあって硬そうですよね。

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江戸時代の枕

ヘテプヘレス1世のベッド

紀元前2690年頃に亡くなったヘテプヘレス1世は、エジプト第4王朝時代の王(ファラオ)スネフェルの王妃でした。ギザの大ピラミッドを建造したクフ王の母親であると考えられています。

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エジプトのピラミッド

ギザで発見された彼女の墓からは、多数の副葬品が発見されていて、当時の王族の生活の様子を現代に伝えています。

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ヘテプヘレス1世の出土品

その中には、ベッドや椅子などもあり、極上の家具に囲まれて過ごしていたことが想像されます。

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ヘテプヘレス1世の椅子

ベッドは、177センチの長さがあります。現代のベッドの長さが197センチ程度あることを考えると、少し小さめですが、古代エジプトの王族の平均身長は、男性165センチだったそうですので、決して小さ過ぎることはない様です。これまで発見された中で、身長が高い方であるラムセス2世のミイラも173.3センチでした。

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ヘテプヘレス1世のベッド

発見されたヘテプヘレス1世のベッドは、優雅なベッドの枠組みは朽ち果ててしまったものの、金の被覆が形状をとどめており、ベッドの形状は再現されています。脚部はライオンの脚をかたどり、フットボードは取り外しが可能でした。

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ヘテプヘレス1世の寝室インテリア

ちなみに、オリジナルの復元はカイロで展示されていて、複製がボストン美術館に置かれています。

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ヘテプヘレス1世の寝室インテリア

ツタンカーメンのベッド

また、あの有名なツタンカーメンの墓からもベッドが出土しています。

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ツタンカーメン

ツタンカーメンが亡くなったのは、紀元前1323年頃ですから、先ほどのヘテプヘレス1世の時代より1300年位あとになりますが、ベッドの仕様も異なっていて、曲線を使っていることからも、しなやかな優雅さが感じられます。
いわゆる傾斜ベッドですが、頭のほうが高くなっていて、低い足のほうには体がずり落ちるのを防止するためか、フットボードが付いています。ちなみに、頭側は、足元よりも約15センチ高くなっています。

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ツタンカーメンのベッド

紐を編んで作ったマットレスのたるみを周囲の横材で受け止める形です。フットボードは象牙と黒檀と金で作られ、守り神が飾り付けられています。

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ツタンカーメンのベッド

まとめ

当時のベッドを知るには、限られた発掘品や当時の絵画などから推測するしかありませんが、逆に、写真やSNSなどのない時代の生活様式を想像するのは歴史のロマンかもしれませんね。

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古代エジプト歴史ロマン

最後までご覧いただき有難うございました。

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デュベスタイル 旅館マットレス サータ
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